ディフェンシブ・ドリル(10/1/1996)
今日は,午後3時からリフティングであった。見たことのないメンバーが3人ほど加わっていたが,その分いないメンバーもおり,結局10人でリフティングをしていた。今日はこの後,ディフェンスのコンディショニングがあるとのことで,いつもより15分ほど早く終わった。リフティングの場所からウッデン・センターまで移動する間,僕は2人の学生コーチと話しをすることができた。午後4時すぎにウッデン・センターに入るとたくさんの人でコートはいっぱい。一番奥のコートでピックアップゲームをしていたメンバーにスタッフが交渉して開けてもらっていた。今まで降りたのを見たことがない仕切りのネットが自動で降りてきて,一番奥のコートはバスケットボールチーム専用の練習場となった。そこには,他の選手も来ており全部で13人の選手に,コーチが4名,学生コーチが2名とマネージャーが数名いた。他にジム・ハリックコーチと一緒に見学の人が5・6人集まっていた。
4時15分になるとアシスタントのSコーチが選手を集めて何やら話しをしている。彼を中心に選手が集まりみんなで「ディフェンス!」というかけ声をかけてから,フットワークが始まった。まず,2人組で一人がオフェンスの役,もう一人がディフェンスである。コートのサイドラインを斜めに何度も往復しながら,サイドステップと駆け足を繰り返す。反対側のエンドラインまで来たら,ディフェンスは「スティック!スティック!スティック!」と両手をあげてオフェンスに接近しながら叫んだ。次は,同様にしてオフェンスは自由に動き1対1である。3分もたたないうちに一人1回づつ終了し,またSコーチが何やら説明。また,みんなでかけ声をかけた後,今度は全員がサイドラインに1列に並んだ。1分の間にサイドラインを9往復半しなければならない。みんなハアハア言いながら直ちに次のドリルが展開されようとしていたが,お客さんと話しをしていたジム・ハリックコーチが突然選手の方へ近づいてきて「タッチ・ザ・ライン」と言っていた。次は,ディナイとスライドとヘルプのドリルである。ゴール下から45度付近のサイドラインへ向けてディナイをしながら前進,サイドステップで反対側のサイドラインまで行き,今度はディナイをしながら後進。最後にヘルプ!のコールである。途中コーチがドリブルで近づくふりをしてディナイからヘルプが入ったりする。ものの3分もたたないうちに終了し,また,1分間に9往復半。1分ほど休憩が入った後,再び説明が入りかけ声をかけて次のドリルへ。ミドルラインのヘルプサイドからスキップパスに対して3歩でサイドライン沿いにいるマークマンに近づきベリーアップ。ついですぐにヘルプサイドへ戻ったり,ディナイやペネトレイトに対してのヘルプポジションをとったりする。4人が同時に行うので次から次へと交代し,これも3分ほどで逆サイド。次にエンドラインからスタッターステップでフリースローラインの往復。3ステップで3ポイントラインのトップまで移動してベリーアップ。ついで,コーチの動きに反応しながらディフェンス。これも3分以内に終了し,再び1分間に9往復半。Sコーチが「ラインはとても重要である」というような話しをした後,またかけ声をかけ,こんどは一人の選手の動きを鏡のように他の全員の選手がまねをするドリルを3分間。4年生のリード役の選手は,まず手をたたきながらリズムを刻んで,突然様々なステップを繰り返し,最後はルーズボールのスライディングを何度も繰り返した。3分が近づくとコーチが何やら叫び全員が細かいステップを繰り返してリーダーの所へ集まり,雄叫びを上げ終了。とにかく,全員が叫びながらのドリルなだけにかなりの迫力である。4時55分には,終了した。40分間の練習である。
この後,どの選手もコーチもすれ違う度に,手をたたき握手をし,「グッド・ジョッブ!」を繰り返すのである。しばらく,コーチも選手も何やらしきりに笑いながら話しをして,お互いをたたえ合い,そして思い思いに帰っていった。全員が引き揚げるまでに,30分ぐらいかかった。僕はジム・ハリックコーチに「練習を見せてくれてありがとう」とお礼を言うと,「こうしたドリルは全部ファイルされているから,Dさんに言って見せてもらえばよい」と言ってくれた。ありがたい限りである。