アシスタントコーチとのやりとり(11/13/1996水)
久しぶりに英会話教室へ行った。ラスキン先生が,僕がUCLAにバスケットの勉強に来ていること。先週,例の事件で忙しかったことなどをクラスのみんなに話した。ここでも「ジム・ハリックコーチはいけない」という話であった。やはり,表面的に見るとそういう風にしか見えないし,一般の人はそう信じているのだということを確信した。ただ,ラスキン先生は,車の件で辞めさせられたと思っているようだったので,違う理由であることを伝えた。車の件の印象が強く,一般の人はそちらの件で辞めさせられたと思っているようである。
ポーリー・パビリオンでは明日も試合があるので,昨日のまま観客席がせり出し,メインコートでしか練習できない。練習前にコート脇の観客席に座っていたら,Mコーチが近づいてきて昨日の試合はどうだ?と言ってきた。僕は,正直に「あまりよくないと思う」と言うと,彼は僕の隣に座って「どうしてだ?」と聞く。僕は,「昨日の相手は弱かった。選手たちはもっと自分にプレッシャーをかけてプレイしなくてはいけない。そうしていたのはCO選手だけで他の連中は相手にあわせてプレイしていた。」「相手が弱いのだからもっと早く交代させてもよかったのではないかと思う。」という話をした。彼は少し納得したようだが,交代の件では「選手のコンディションを整える必要があった」と言っていた。僕が不満げだったので彼は「それでもこのチームはアメリカのベストチームだよ。」と言った。僕は「僕もそう思っている。そしてNo.1になれる。」と言ったら,「そうだ」と言っていた。僕はさらに,「UCLAバスケットボールは世界でもっとも有名だ。僕は優勝すると信じているから,日本からここへやってきたんだ。どうやって優勝するのかを学びに来たんだ。」ということをしゃべりたかったが,ちょうど練習が始まってしまって話せなかった。次の機会に話せるようにしておこう。
A君も僕に昨日の試合のことを尋ねてきたので,同じような話をした。「選手は身体的にも技術的にも十分なものを持っている。今重要なのはメンタルな部分だけだ。自分たち自身にプレッシャーをかけなければいけない。」A君は納得しているようであった。僕は試合の最後の5分の話をした。メンバーを落として戦ったのだが,全くダメであったのだ。A君が笑うので,僕は思わず「彼らもUCLAのプレイヤーだぞ。」「彼らの力がチームの力になるんだ。」ということを伝えたら,彼は納得せざるを得なくて少しおもしろくなさそうな顔をしていた。
練習は久しぶりに充実していて良かったが,コーチの話を聞かない選手や途中で座っている選手がいるので,彼らに対する今後の対応が楽しみである。練習後,MコーチがしきりにSコーチに何か話していたので,おそらくその話ではないかと思う。「ハドルを何回もやるのはいいが,話を聞かない選手にちゃんと注意しないといけない」と言っているように思えたが,実際にはどんなことなのかはわからない。