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晴れ舞台を支える人々(2/19/1997水)


 久しぶりに英会話教室へ行き,ゲーム前のシューティングと動きの確認を見学した後,ウッデン・センターでピックアップゲームをした。本当に久しぶりだったので1試合で息が上がってしまい回復するのに時間がかかった。

 今日はUSCとの試合である。同じロサンゼルスのチーム同士の試合なので,USCの応援もたくさん来るに違いない。僕はホームゲームの残りがわずかなのでゲームの準備やゲームの進行の仕方,後かたづけなどをじっくりと見ることにした。早めに会場に入ろうと思うが6時30分にならないと入れないという。チケットを見せ,調査のためだと説明しても,とにかくダメの一点張り。これは何とか手を打たないといけない。6時30分になるとまず学生を裏の入り口から入れ,一般客は6時40分に入れた。しばらく様子を見ていたが,かなりの人数が警備や会場係りをしている。大学レベルでこれだけのイベントを処理するのは,日本の特に公立大学では難しいだろう。ビジネスにせざるを得ない状況がここにはある。

 中でDさんに会ったので今度早く入り,ビデオ撮影できるようにしてくれないか?と頼んでみた。ビデオ撮影についてはわからないが早く入れるような手はずは整えてくれるとのこと。しばらく,会場内をうろうろし,どんな人がどんな仕事をしているのかを見て回った。ちょうどメディア担当のベネットさんがいたので彼に応援の様子やマネージメントの様子をビデオに収めたいのだがと言うと,今はダメだが今度のオレゴン・ステイト戦まで待ってくれという。どうやらメディア・パスを発行してくれるようだ。それを持っていればベースラインと所定の位置に座り込んでの撮影が許されるらしい。

 ゲームもさることながら,ゲーム以外の部分を刻銘にメモした。本当に長年培ってきたノウハウが蓄積されていると感じた。ゲームはUCLAが勝ったが,その後のインタビューや記者会見,後かたづけの様子までずっと見ていた。テレビ局の片づけは手際よく1時間ほどでどんどん機材を外へ運び出していた。また,夜のニュースの生中継のためのカメラマンと司会者が新たに撮影の準備を始めていた。新聞記者や雑誌記者たちは,インタビューや取材を終えた後夜中まで原稿書きに余念がなかった。観客席では2階席から順番に20人近くのメキシコ系の男の人たちが大きな黒いゴミ袋に手で拾えるゴミをどんどん拾っていた。以前聞いた話だが,彼らの作業はこの後はき掃除,ふき掃除と続き,6時間かかるという。試合終了が9時30分過ぎ,会場からある程度お客さんがいなくなるのが10時30分過ぎ。10時頃からゴミ拾いが始まっていたので,明け方まで続く作業である。1試合をここでやるのにいったいどれくらいのお金がかかっているのだろう?