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NCAAトーナメント組み合わせ発表(3/10/1997月)


 今日,NCAAトーナメントの組み合わせが発表になった。UCLAは全米でベスト8として評価され,ミッドウェスト・ブロックの第2シードとなった。このブロック分けの仕組みがよく理解できない。ブロックのことを「Regional」と呼ぶ。「イースト」「サウス・イースト」「ミッド・ウェスト」「ウェスト」の4つがあり,それぞれに16チームが所属する。つまりトーナメントに出場する大学は全部で64チームである。当初,この区分は全米を4地区に分けてそれぞれの地区の代表だと思っていた。当然西海岸のUCLAはウェストに入ると思っていたのだがそうではなかった。ちなみにランキングNo.1を走り続けたカンサスなどはミッドウェスト地区に位置するが,サウス・イースト・リージョナルである。つまり,地区の名前がつけられているが実際の大学は地区の代表ということではない。おそらく1・2回戦,3・4回戦を実施する会場を4地区から選ぶから,それぞれの地区の名前がそのブロックにつけられているのだろう。

 先週まで,てっきりUCLAはウェスト・リージョナルだとばかり思っていた。会場はアリゾナのチューソンとソルトレイクシティの2会場である。比較的近いので様子を見にいってみようかと思っていた。しかし,ミッドウェスト・リージョナルに入ったUCLAの1・2回戦の開催地は,何とシカゴの先にあるミシガンである。1回戦が木曜日,2回戦が土曜日だが,さすがにミシガンまで行くのは困難である。何しろ遠い,寒い,事情が全くわからない,そして何よりも旅費が高いのである。3・4回戦はテキサスだというのでこれもちょっと大変である。実際3回戦は東海岸へ旅行に出かける前日なので3・4回戦を見に行くことは出来ない。とにかく何としてもUCLAにはファイナル4まで勝ち進んでもらい,インディアナポリスで生で見せてもらおう。

 ロサンゼルス・タイムスのスポーツ欄は,2つの「驚き」という文字の見出しである。1つはUCLAがベスト8に評価されたこと。もう1つはUSCがボーダーでトーナメント出場を決めたことである。これで,何とパック10からは5チームがトーナメント出場を果たしたことになる。上からUCLA,スタンフォード,アリゾナ,カリフォルニア,USCである。この決め方の詳細が知りたいところだが,今のところよくわからない。午前中,英会話教室を妻と替わってもらい,新聞を読んだり,インターネットで情報収集をしたが,この決め方については詳細が明らかにされていない。聞くところによると委員会の構成メンバーの力関係でボーダーのチームが決まったりするらしい。実際,これだけたくさんのカンファレンスがある中で64チームを選出するのは,ずいぶん大変な作業だろう。

 午後になって,UCLAの練習を見に出かけた。今日の気温は異常に暑い。真夏のようである。ポーリー・パビリオンの入り口でVM選手とMH選手がいた。2人に話しを聞くと,今日は3時からビデオをみるだけで,明日の朝8時から練習をし,昼前にはミシガンへ向かって出発するとのこと。まだ,時間があったのでノートを買いにUCLAストアーへ行くと何とたくさんの日本の高校の修学旅行生たちがたむろしていた。このくそ暑いのにみんなブレザーを来てネクタイをしている。日本では割とモダンな制服の部類だが,あれだけの人数が同じ服を着て集団で歩き回る姿は,ちょっと奇異に感じる。日本では見慣れた姿であったが,みんな同じような服装をし,髪型をし,集団でたむろする姿は,こちらではまず見られない。「個性重視の時代」と文部省がいくら叫んでも,あの制服がなくならない限り個性が重視されようがない。個が個を主張できないシステムができあがっているのである。

 ビデオの後,軽くシューティングをするのかと思ったが,テレビの取材ばかりであった。唯一アシスタントコーチのSSコーチがシューティングをしていたが,そこへKJ選手がやってきて1対1をはじめた。KJ選手は,ずっとしゃべりながら駆け引きを楽しんでいる様子。SSコーチもしゃべりながらやっていたが,だんだん真剣になっていくから不思議である。本当にどちらも負けず嫌いである。

 様子をしばらく見てから,ウッデン・センターへ行ってピックアップゲームをした。久しぶりに4試合ぐらい連続してやったので非常に疲れた。ここでも,相変わらず個を主張する人たちばかり。個性重視ということは,最終的にはこういう人間関係に向かうことなのかもしれない。