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ロサンゼルスのバスケットボール事情(4/4/1997金)


 10時にアッカーマンユニオンでMさんと待ち合わせ。2階でコーヒーを飲みながらいろいろな話し。

 息子さんが高校までバスケットボールをやっていて,アメリカのバスケットボールの現状に詳しいのでいろいろとお話を伺った。

 

・都市部と田舎ではずいぶん違うということ。

・グレード7で全てが決まるということ。

・日本とアメリカの子どもの教育観の違い。

・自分の子どもの試合に親が見に行かないということが,考えられないということ。

・コーチも親のように子どもをサポートすること。ケガをしたらトレーナーがとんでいくこと。

・公立の高校の方がレベルが高く,私立の方が低いこと。その高校へ通うために越境することがあること。しかし,越境している子がバスケットボールの選手として試合に出ていることがわかると,その高校は1年間出場停止になること。そのため,一家ごと引っ越すことがあること。

・テストで点数をとらなければ大学へ入れないこと。ブルーカラーにとってバスケットボールが大学に入る手段であること。

・アメリカの大学ではSATの点数が良いだけでは大学に入れないこと。点数が良いのは当たり前でそれに加えて何か違った部分が評価されること。

・アメリカのホワイトカラーにとっては,バスケットボールのすごい才能ではなくて良い才能がある場合,やはり,良い大学へ入ってバスケットボールをして,その後違う道へ進んで欲しい,つまり勉強もして欲しい。

・ブルーカラーの子どもには,ハングリー精神があるが,ホワイトカラーの子の場合,それがないこと。

・高校のリーグだけでは,評価されない。大学のコーチがくるプライベートリーグに入ることが必要。すごい才能がある子の場合,どこの高校へ入ってもよい。その学校の成績が悪くてもプライベートリーグで活躍できる。

・高校のリーグの最中は,他のリーグでプレイすることは許されていない。したがってシーズンが終わるといろいろなプライベートリーグが始まる。だから,今の高校生は一年中プレイしている。

・現在は,スポンサーの影響力が強い。マクドナルドカップ,ナイキのサマースクールなど。

・高校から直接NBA入りする子どももいる。また,大学の途中でNBAへいく選手もいる。どんどん青田買いが始まっている。

・下手な子はだんだんチームでプレイできなくなっていく。親がそれを許さない。自然淘汰されていく。

・大学でケガをしてダメになる前にNBAへ行く選手もいる。

・完全にビジネスの世界。

・大学は学問をするところ。純粋にバスケットボールをやるのなら選手を集める必要はない。しかし,大学も大学の名前を高めるために選手を集める。

・ロサンゼルスは様々なエンターテイメントがあるので,観客はエキサイティングでないと集まらない。

 

 体育館へ行くとMH選手がSSコーチとシューティング。SSコーチによると現在週に3時間だけ選手の練習を見てもよいとのこと。